N-3B ファスナー修理
2021年02月17日
当店では、N-3Bのファスナー修理やファスナー交換を行っています。
ファスナーのスライダーが壊れてしまいました。
スライダーやエレメントの黒塗装も剥げてしまっていますが、元は黒色の金属ファスナーです。
たぶん、アメリカ製のスコビルのファスナーでしょう。
壊れてしまったスライダー
なるべくイメージを損なわない黒メッキのビンテージデザインのスライダーに交換いたしました。
今回は、ビンテージファスナー スライダー交換修理代として1,500円いただきます。
スライダー交換
N-3Bですが、中にムートンが使われているためとっても暖かいのですが、重さもヘビー級です。
ついでに、スライダーを差し込む部分を補強します。
もし、このままの状態で補強しないで使っているとボロボロとテープがほどけてしまい、すぐにファスナー本体を交換しなくてはならなくなります。
補強をして、少しでも長く使っていただけるように修理をいたしました。
(テープにも寿命があるので、ファスナー交換修理になる場合があります。)
今回は、軍のユニフォームを製造しているバズリクソンズや スピワック SPIEWAK のN-3Bはこだわりの逸品ですね。
ビンテージのファスナーの場合もありますので、年代物はMASH.co.さんのヴィンテージファスナーを仕入れることもあります。(1本8,000円などお高いですが、デザインにこだわりのある方には必要な選択ですね。)
フライトジャケットの綿紐や袖口ニットのリブなども消耗品です。大阪から仕入れて、修理しています。(リブは、穴修理のみで直ることもありますが、たくさんの穴や破れがある時はリブ交換もしています。)
他にもヴィンテージファスナー屋さんはたくさんありますので、ご自身で見つけられましたら、修理材料として購入されましたら、修理品と一緒に送っていただいても結構です。
ヘビーデューティーな作りだからこそ、消耗品から傷んでしまいますね。
その消耗品の中でも最も寿命が短いのがファスナーです。
洗い表示は、ドライクリーニングのみになっています。
水洗いをすると、もし、中綿だと、綿が寄ってしまったり、形が崩れやすくなります。
中がムートンなのにもし、水を使用した洗いをしたら・・・ムートン革が経年劣化していると、ものすごく縮んでしまいます。
年代物ほど、慎重にクリーニングしなくてはならない革製品となります。
ファスナー交換修理について
バズリクソンズなどの軍用のユニフォームは、革やダウン製品などとともに、ファスナー交換が難しい部類の衣類の一つです。
ファスナー交換は、手間がかかる分、修理時間もかかりますし、修理のお値段も1万円前後はかかります。
SPIEWAK スピワック
1904年アメリカでアイザック・スピワックにより創立されたブランドで、羊毛ベストを製作して港の労働者達に人気に。
アメリカ軍にジャケットやパンツなどを納入し、アメリカの警察や消防などにユニフォームを納入。
N-3B、N-2B、CWUなどミリタリーアイテムやワークアイテムなど、その優れた機能性やファッション性が高い評価を受けています。
他にも軍用のユニフォーム製造には、アルファインダストリー、リアルマッコイズ、バズリクソンズ、スピワック、アヴィレックス など多くのメーカーがレプリカモデルを作っていて、バイカーにも人気の防寒アイテムです。
復刻版もかなりの人気ですが、当時物はプレミアが付いて中古でも何十万円もするようで大事に使われている方が多いようですね。
N-3Bの修理でお困りでしたら、ご相談くださいね。
WALDES(ウォルディス)のファスナー
当時物のファスナーの在庫はございませんが、WALDESの復刻版ファスナーを使用して修理をすると、当時物に近いデザインでの仕上がりになりますよ。
WALDESのファスナーでは、上止め、下止め、エレメント、スライダー、テープというファスナーの重大要素の部品を一つ一つ選んで、あなただけのアンティークなファスナーを仕上げることも可能です。
(ファスナーを完全オーダーしますと、+3,000円~とそれなりのお時間とお値段がかかります)
もし価格重視でしたら、標準品のWALDESの10サイズのファスナー、スライダーのみでしたら、当店ではたくさんの在庫しておりますので、オーダーするよりもお安くお直しすることは可能です。
当店では、厚手も生地も難なく縫える総合送りミシンなど、屈強な工業用のミシンを20台以上揃え、糸も0番~100番までありますので、いろいろなケースの修理に対応出来ます。
ミシン糸の在庫は3000本以上ありまして、本数は増える一方ですが、糸は修理で一番大事な消耗品だと考えています。
クリーニング店ですので、クリーニングも一緒にどうぞ。
マルエイクリーニング
前田俊雄