濃い色のシャツ「ダブル洗い」
2017年11月29日
濃い色のシャツ「ダブル洗い」
「ストレッチプレス」の説明
カラーワイシャツについて以下のように説明をいたしました。
『⑩カラーワイシャツは、温水を40℃まで温度を上げると色が薄くなるワイシャツのことです。
もし、濃い色のワイシャツなどがありましたら、30℃以下で個別洗いになりますので、料金がワイシャツよりも50円追加になります。
ただ、皮脂が溶ける温度は体温よりも高い温度です。皮脂の汚れ落ちが悪いので、皮脂がべったり付いている場合はダブル洗い(ドライクリーニングと温水洗い)のコースをおすすめいたします。』
そこで、濃い色のワイシャツの「ダブル洗い」をお勧めする事例をご紹介いたします。
Before
水洗いをしても皮脂汚れが残っているシャツ
濃い色のシャツを水洗いで色落ちしないように低温で洗うと、襟に皮脂が残ることがあります。
一見綺麗な状態に見えますが、皮脂が残っているのがお分かりでしょうか?
After
当店では、水洗いで皮脂が残った場合、ドライクリーニングをします。
ドライクリーニングは、皮脂などの油を溶解する能力が高い溶剤を使用しているため、油性汚れを落とすことを得意としています。
クリーニング溶剤の水とは違う特徴は、水に浸けて攪拌するとボロボロになるティッシュペーパーが、溶剤の中では破れることもありません。皮脂汚れを綺麗に落とせるのに、衣類に対しては安全な洗いを実現出来るのが特徴です。
襟の色が抜けたように見えますが、Beforeで濃い色になっている皮脂汚れが落ちていることがお分かりになると思います。
(どうしても綿は、襟や袖の擦れる部分は、染料の色落ちがしやすい素材です。)
カラーワイシャツのダブル洗い料金
濃い色のワイシャツの「ダブル洗い」の料金は、
カラーワイシャツ立体仕上げの場合、550円(税別)
カラーシャツたたみ仕上げの場合は、600円(税別)
となります。
皮脂汚れを落とす
皮脂汚れは、しみ抜きで部分的に落とす方法もございますが、お値段はほとんど変わらないので、衣類全体の皮脂を落とすことが出来る、「ダブル洗い」をお勧めしております。
濃い色のシャツは、襟の皮脂汚れが見えにくいですが、この汚れを放っておくと黄ばみになります。
家庭洗いでの綿製品の皮脂汚れ
家庭洗いでは、色を落とさずに皮脂汚れを洗うことが難しいですね。
クリーニング店では、ドライクリーニングで皮脂を洗い流すことが可能なんです。
黄ばみが出て捨てることになったり、漂白で色を落とさなければならなくなる前に、なるべく早めの「ダブル洗い」(ドライ+水洗い)をお勧めしております。
当店では、シャツをワイシャツ、綿シャツ、カジュアルシャツ、ウールシャツ、ポロシャツ、Tシャツなど細かく分けて、それぞれに料金を決めて受付しております。
汚れに合った洗いは、シャツの着方、汚れ方、古い汚れなどでそれぞれ落とし方が違うため、それぞれに合った洗いをお勧めしております。
ダブル洗いの選択
実は、お客様からダブル洗いにして欲しいと言われるのは、汗をかいた礼服や背広は多いですが、シャツではほとんどございません。
それだけ浸透していないというか、色落ちしやすい「デリケートな衣類」の汚れを落とすことの意味を理解していただくのは難しいことなんです。
当店の受付スタッフでも、何の汚れか分からなくて何洗いをすれば良いか分からないことがほとんどです。
普段は、通常料金で受付させていただき、「しみ抜き後払い」としてお預かりいたします。
洗いの時には、プロの目で適正な洗いやしみ抜きなどの必要な処置を選択させていただきます。
ダブルクリーニングは、しっかり汚れを落とす衣類を長持ちさせるための「予防クリーニング」とご理解いただけると幸いです。
もし、分からない汚れがあっても、それぞれの衣類に合った落とし方で、最善を尽くさせていただきますので、ご安心下さいませ。
もし、黄ばんでしまったら、「復元加工」で「治療クリーニング」をお勧めしています。
マルエイクリーニング 前田俊雄