Maruei Cleaning

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ウエットクリーニング | maruei-cleaning.com

ウエットクリーニング

ウエットクリーニングについて

ⓌマークがJISの洗濯表示に追加されて、1年と3カ月です。

クリーニングでは、タグを頼りに洗いの仕分けをしますので、よく見かけるようになりました。

ウェットクリーニングとは、クリーニング店が特殊な技術で行うプロの水洗いと仕上げによる洗濯です。

消費者のクリーニング離れ

かつて1兆円業界と言われたクリーニング業界ですが、現在は売上は5000億円を切り、3800億円となりました。年々売上げが下がる斜陽産業となっています。

原因は人口減少だけではなく、高齢化や消費者のクリーニング離れが進んでいて、家庭で洗うための様々な技術も進んできたからです。

さらに、業界全体が「ドライクリーニング」に依存した実情があり、「ドライクリーニングこそがプロの洗いで家庭ではできないプロの技術」という過信が、お客様離れを招いているとも言えます。

家庭用洗濯機のドライコースや、手洗いによる水洗いでも繊維に負担をかけてしまうウールやカシミアなど、水では弊害があるとされる衣服でも、まったく問題なく洗うことが出来るのが、溶剤で洗うドライクリーニングです。

「石油系」と呼ばれる溶剤は、1世紀を超える歴史を持ちます。

パークロロエチレンという「塩素系」の溶剤もあるが、地下水汚染の懸念、フロンガスの使用禁止などで、化学物質への規制が強くなって使用期限があるため、日本では石油系を使用しているドライクリーニングが主流となりました。

クリーニング店の9割以上が石油系溶剤を使用したドライクリーニングです。

家庭用中性洗剤の躍進による需要の低下

衣服の汚れは、大きく分けると「油汚れ」と「水汚れ」が主な汚れです。

皮脂は油汚れ、汗は水汚れとして考えると、ドライクリーニングは油汚れには強く、水汚れには弱いのです。

水を使わずに油で洗う溶剤を使用しているからで、水では落とせない脂がドライクリーニングでは取れます。

水洗いと同じように、ドライ溶剤に投入する洗剤は進化して来ました。

ドライクリーニングでも、水汚れにも対応できるようになりました。

しかし、それでも水を使用したウエットクリーニングとは違い、ドライクリーニングだけで洗い続けていると、落とせきれない水汚れが衣服に蓄積し。黄変した汚れやニオイの元となり、生地の劣化に繋がります。

ドライ溶剤だけでは、水溶性汚れが残っていくことに。

家庭用中性洗剤も進歩し、洗濯機のドライコース用に開発された「エマール」や「アクロン」などの洗剤が広く普及しています。

プロであるクリーニング業者からみても、これらを使って手洗いをすれば、水溶性の汚れに関してはドライクリーニングよりもきれいになります。

手押しで洗えば傷みも少なく、油汚れはあまり落とせないが、溜まった汗のたんぱく汚れや塩分などの汚れを落とすには十分な能力があります。

このインパクトは大きく、セーター1着に400〜500円かかるクリーニング店での仕上がりに満足できない使用しつづけた衣類は、数百円のエマールなどで手洗いすればきれいになってしまいます。

消費者にとってみれば、「油汚れと水汚れの違い」や「ドライクリーニングの長所・短所」などはあまり重要でなないようで・・・。

ドライクリーニングを消費者に理解していただかなくてはならないクリーニング業界は、家庭用洗剤メーカーが優れた製品を開発する間、ドライクリーニングに依存した時を過ごしている業者が多かったのです。

Ⓦマーク対応のクリーニング店での質の高い水洗いと技術

クリーニング店に衣服を「出さなければいけない」お客様と、「出したい」お客様。前者は、やがて少なくなるでしょう。

クリーニングに「出したい」層、おしゃれ着に限らず普段着であってもクリーニング店に出すようなお客様は、将来的にも残る可能性があります。

そのお客様の求めているのは、ドライクリーニングという手段だけではなく、洗い方よりも、プロの手による仕上がりに満足するお客様です。

ドライクリーニングは油汚れに強く、水汚れに弱い特徴があります。

下着を始め、衣服の汚れの5割以上は水汚れだ。最新の技術を駆使してドライクリーニングをしても、落とせる汚れは100%にはならない。水で洗えば、7割以上は落とせ、漂白剤や酵素なども使用することが出来ます。

お客様にとって、クリーニング店でⓌマーク対応の品質の高いウェットクリーニングを提供することが大切な技術となっており、クリーニング業界に活路は他にないかもりれません。

ウェットクリーニングには、洗いが難しいという弊害があります。

色落ち、縮み、型崩れ、油汚れが取れないなど。

そもそも、そうした弊害を防ぐためにドライクリーニングが生まれたはず・・・。

ウエットクリーニングでの漬け置き洗いです

画期的なウエットクリーニング洗剤「ニンジャウェット」

それなら、衣類の進化した現在に合った、弊害の少ないウェットクリーニングがあればいいですね。

クリーニング店がたらいに洗濯板で洗っていた50年前にも、デリケートな衣類を水洗いしたいお客様の要望はありました。

当店がウエットクリーニングを始めたのは、40年ほど前。当時はスーツはほとんどあつらえで、水で洗うのは難しい洗いという印象が強かったものです。

量産のスーツが販売され始めた30年ほど前、バイオクリーニングをスタートし、17年前EMウエットクリーニングをスタート、6年前に「椿(つばき)洗い」をスタートしました。

「椿洗い」は関西の業界用洗剤メーカー、ツー・エム化成が開発したウェットクリーニング用洗剤「ニンジャウェット」を用いたウエットクリーニングのサービスです。

当時から、シャンプーの「椿」も売れていたこともあり、浸透しやすい名前です。

ニンジャウェットという洗剤が椿オイルを主成分にしていることから「椿洗い」としました。

動物性繊維は、水を含むと膨張しキューティクルが花のように開きます。

このときに繊維同士の絡まりや縮みが起こり、また色の付着する力であるJIS基準の「染色堅牢度」が低ければ、水に色が流れ出し色落ちしてしまいます。

色落ちは、アルカリ性に触れると増強されるため、アルカリ性では洗えません。

弱酸性にすることで色落ちの速度を遅らせ、色落ちする速度が遅ければ、その間に乾かせば落ちる前に洗い上がります。

キューティクルが開くのであれば、開いてしまっても椿オイルがコーティングすることで絡みを防止します。

ニンジャウェットはこのような理論を経て、開発された洗剤です。

※ツー・エム化成

ツー・エム化成というメーカーは、アメリカの東海岸を主ににドライクリーニング用の洗剤を輸出している会社で、アメリカは日本以上に溶剤の規制が厳しい国です。

ドライクリーニングには、石油系以外にもパークロルエチレンなどを用いた塩素系があるが、殆どの州で使うことができません。

必然的に石油系を使っていたが、ある州で爆発火災事故が発生し、石油系も使えない地域が出てしまった。ニューヨークなどが有名です。

つまり一切のドライクリーニングができない状況の地域があるため、これを受けて開発されたのがニンジャウェット洗浄技術なのです。

「椿洗い」のブランド

ツー・エム化成は、ニンジャウェットを6年前に日本で発表し、いち早く反応したのが、元々EMクリーニングをしている当店です。

水洗いした衣服に使われるタンブラー乾燥は、回転させて叩きつけるために生地が縮み、ボタンが割れることもあるため、ランドリーに耐えうる衣類しか使用出来ません。

ボックス仕上機に吊るして動かさない乾燥、静止乾燥であればこれをある程度防げるが、仕上がりが悪く完全乾燥をすると縮みます。

当店では、人体型仕上機で人体に着せたようにテンションを与えながら縮まないように乾燥し、完全乾燥する前に自然乾燥に切り替えています。(乾く寸前が熱の影響を受けやすく縮みやすい頃合いであるためです)

乾いたら、部分プレス機でしっかりとプレスしてから、手仕上げで型や裏地など、小じわをアイロン掛けしています。

行程には時間がかかるのですが、ウエットクリーニングで汚れを取り、仕上がり行程を常に衣類や繊維に合わせて行うことで品質を高めています。

当店ではウエットクリーニングを「椿洗い」「汗抜き洗い」と様々な呼び方をしているが、椿洗いのブランドも定着しつつあります。

ウエットクリーニングの良さ

当店では、ウェットクリーニングを増やそうとしてきたが、ドライクリーニングの良さがあることも伝えたいと考えます。

しかし、ウェットクリーニングには縮みや型崩れなどのリスクもつきまといます。

なかなか数を増やせず、思いとは裏腹にドライクリーニングで預かった衣服のうち、わずか15%しか水洗いできない現状です。

仮に値上げして技術を上げても、結局は数をこなせなくなり、納期が遅れ、他の客にも迷惑をかけます。どう頑張っても、15%が限界でした。

しかし、「椿洗い」は、水洗いであり、ドライクリーニングに対するアレルギーも払拭されるかもしれません。

化学物質の残留による健康への心配や、独特のニオイを気にする声は多く、さらに中性洗剤を使った家庭での水洗いによって、ウェットクリーニングは身近になっています。

3月24日発売の「綺麗にしてもらえますか。」はっとりみつる著 の単行本が発売となりました。

ウエットクリーニングのみのクリーニング店のお話です。

温泉大好きの主人公の「洗濯好き」が気持ちいい漫画です。

クリーニング屋でも染色補正が出来る特殊技術を持つ、独身女性の主人公。

近くに居るような気がする親近感が魅力ですね。

ドライクリーニングとウエットクリーニング

ドライクリーニングに対してはアレルギー、ウェットクリーニングに対しては潜在的なニーズがあります。

当店は、街の小さなクリーニング店に過ぎないが、いずれ業界全体が変わらなければ、お客様は戻らないと実感しています。

ウェットクリーニングで油汚れは落とせない以上、油汚れに有効なドライクリーニングは、クリーニングに欠かせない技術となります。

重要なのは、衣類の汚れに合わせて必要に応じて使い分けることです。

「50%ウェット・50%ドライ」のバランスを実現できれば、クリーニング店に衣類を「出したい」マーケットを引き付けるのではないかと考えます。

クリーニング店では、スーツ、ワイシャツ、革靴に至るまで、ビジネスマンや婦人服など全てをウエットクリーニングするサービスが定着しつつあります。

「ダブル洗い」でドライクリーニングとウエットクリーニングの両方を行うサービスも「しまい洗い」として定着していくかもしれません。

トータルメンテナンスとしてのクリーニング

しみ抜き、染色補正の技術や、ミシン修理やファスナー修理、接着修理、キズ・穴・ほつれ修理、ジーンズリペアなど、衣類やお気に入りのお品物を長持ちさせる技術が、忙しく、縫い仕事が減っている家庭との距離を縮めていきます。

衣服を郵送で受け付ける宅配サービス、そして近隣を店主が訪問するデリバリーなども合わせて、お客様に喜んでもらえる仕事を続けて行きます。

車社会の郊外店であるため、24時間お渡しロッカーは、いつでも引き取れると単身や都心で働くサラリーマンには好評です。

これまで、サービスを24時間受取りシステムまで進めてきました。

無人お預かりお渡しが出来ましたので、定休日や深夜帯などの利便性を必要としているお客様との距離が縮まっていくことに期待しております。

マルエイクリーニング 前田俊雄