ブランドバック 黒色浸透塗装
2024年02月24日
プラダのバックの黒塗装
プラダ(PRADA)のナイロンバックが色褪せてしまいました。
「ナノ顔料塗装」で使えるようにいたします。
Before 変色してしまったバック
緑色のバックが黒ずんだように見えます。
経年による色落ちと、汚れが原因です。
洗いで汚れを落としてから黒く塗装をします。
少しブランドロゴの部分に革が使用されていますが、この程度なら取らなくても塗装が出来ます。
After 黒塗装をしました。
ナノ顔料の塗装で真っ黒の状態に染めあがりました。(染色ではありません。)
黒塗装で、色むらがなくなり、綺麗に仕上がりました。
縮みは塗装ですので起こりませんが、樹脂で硬くなりますのでご理解願います。
黒くなったため、また使えるようになりました。
ブランドロゴの革も黒くなりました。
今回のPRADAのバックの黒染めは、20,000円(税別)~です。
⓵塗装する前に、ナイロンから弱った染料をなるべく取り除き、浸透しやすい条件を整えます。 ②ナノ顔料塗料で何度も塗装し、深く浸透させていきます。 ③回数を重ねると繊維に浸透しなくなり、表面に薄い被膜が形成されていきます。 ④トップコートで表面を加工し被膜を強くします。そのため、バックが新しいと、繊維の中にナノ顔料が浸透せず、綺麗に染まらないケースがございます。
塗装ですので、まったくリスクの無いわけではございません。
リスクをご理解いただいてからの塗装となります。
(普通のラッカー塗料などでは表面に大量の顔料が付着して硬い被膜を作りますが、ナノ顔料は顔料が細かいので繊維に浸透するのが良いところです。) ※ナノ顔料塗装でのリスク ⓵バックが新しいとナノ顔料が繊維の中に浸透しないため塗装が出来ない。 ②バックが塗装の樹脂によって硬くなる。 ③色移りはしませんが、表面に付着している塗装が摩擦やすれなどで剥がれることがある。 ※バックを高温染色出来ない理由について ナイロンを低温や中温水で染色をすると、染が甘くなり色が抜けやすいために出来ません。高温での染色のリスク例について
⓵底面の形を整えているプラスチック板が熱でよれて表の染色にも同じようなよれが出る。
②バックを縫い付けている糸が縮むことにより、縫い目がよれる。(黒染めでは、100℃以上の熱で染め替えをしますので、革や太い縫い糸は縮んでしまいます。)
③近くで見るとシワが残っていて、染色ムラのように見える。
などのリスクがあります。
衣類の高温染色の良いところ
ナイロン製や衣類を、100℃以上の温度で長時間煮込みながら、染料で黒染めをしているため、表から色かけをする方法よりも耐久性があり長持ちします。
黒が濃く染まる。(天然繊維の生地(綿・絹・ウール・麻)やナイロン生地など)
小さなシワが残っても、黒なのであまり目立たない。
あきらめていた品物が使えるようになる。
などなど、喜びの声も聞こえてきますので、必要なサービスなのだと感じています。
ただ、高温で染めるため、リスクが多く、羽毛や、混紡繊維が染められないなど、染められる繊維や条件が細かく決められています。捨てるには”もったいない”と思ったら、衣類の黒染めも当店にご相談くださいね。
衣類の黒染めについての注意点
※染色後は、十分に洗いを行っておりますが、縫い目の隙間などに余分な染料が残る場合がございます。念のため、1~2回のお洗濯は、単独もしくは濃い色の衣類と一緒にしていただき、薄色の物とは分けていただきますようお願い申し上げます。
染め替えによって生まれ変わったお品物が、お客様のお手元で末永くご愛用いただけましたなら、誠に幸いです。