洗い張りと仕立て
2017年08月09日
洗い張りや仕立てについて
着物の洗い張り・湯のしについては、昔は全て手作業でしたが、洗い張りの機械を使用した専門工場があります。
①ほどき
着物を全て解いて、バラバラにしてから縫い合わせて反物にする。
ここまでの工程は手作業となります。
反物にするのは手作業ですので、職人にお願いします。和裁が慣れていないと綺麗に反物になりませんね。
②洗い張り
洗い張り専用の機械は、水入れやすすぎ、乾燥まで自動ですが、たわしなどで汚れを浮かす部分は人の手が入ります。
板に張り付けて乾かしたり、手でゆすって洗ったりすすいだり、全て手作業で行っている専門店もございます。
③湯のし
洗い張りが終わった反物を湯に通したり蒸気をあてて生地を柔軟にします。シワを伸ばして縦糸と横糸幅を整える作業です。
洗い張りの仕上げの前に行われる工程で、仕立ての良し悪しが変わってきます。
④仕立て
洗い張りした反物の糸を取り、お仕立てにつきましては、針子さんと呼ばれる和裁を内職する方や、専門店で働いている従業員の方が居ります。
また、和裁店に下請けに出し、和裁店が抱えている内職されている方々に振り分けて、仕立てる場合もあります。
着物仕立てについて
仕立てには、海外(カンボジアなど)でのお仕立て、有資格者の針子さんによるお仕立て、1級をお持ちのプロ、現代の名工とされている方のお仕立てがあります。
それぞれ、1着につき1万円以上の差が出ることもございます。
このように、手作業で生地を繊細に取り扱うには、細かく縫うことや柄の出し方などに差が出るため、その人に合わせた仕立てを行えるように仕立てのランクが細分化されます。
新品の着物仕立てのほどんどが海外で行われ、着物やゆかたは量産される時代になりました。
国内では和装が出来る職人も減っているのが現状で貴重な存在になってきています。
新品の反物を仕立てるのとは異なり、洗い張りした後の仕立てには技術も必要になります。
洗い張りの外注について
着物専門店やクリーニング店、ホールセールなどの大手さんに至っても、洗い張りについては、ほとんどが洗い張り専門の職人に委託していると思われます。(自家処理されている会社様もございます。)
当店では、外注先として、手洗いの洗い張り専門の方や、有名デパートの仕事をしている針子さんなど、なるべく直接お願いするようにして、コストを抑えております。
また、外注先として、仕立て屋さんに依頼したり、大手さんに一貫して依頼をすることも可能です。
洗い張りやお仕立てについては、お客様の要望にお応え出来るように、寸法の指示など細かい情報をいただいてから外注先にお願いしております。
仕立てと洗い張り
着物の仕立てや洗い張りについても、遠慮なく当店ご相談ください。
※洗い張り前の元の寸法に戻すことを基本としておすすめしております。
ご親類などから頂いた着物の寸法直しや、洋服へのリフォームなどもご相談いただけます。
もったいないの気持ちで、大切なお着物をお預かりいたします。